平成23年8月19日(No5356) 慰霊とお詫びの遍路を勧める
慰霊とお詫びの遍路を勧める
菅直人首相がやっと辞任を表明した。民主党は今の国会中に代表選を行い、新しい首相を選ぶらしい。らしいというのはこの党の幹部は前言を簡単に翻す、平気で嘘をつく、失敗すれば謝り通すが常態化した異常な政党だからだ。6月に辞任表明らしき発言をして難を逃れて以来、弱そうに見える日本の首相の立場が如何に強いものか、見せ続けてきた。
政治家としての能力も覚悟もない菅首相を、自民党はじめ強権の持ち主といわれた前世紀の遺物・小沢一郎も、結局は引き摺り降ろせなかった。首相が持つ強大な権限を国家・国民のために使ったら、東日本大震災や福島第一原発の対処も鮮やかに進んだのではないか。残念ながら菅直人は、すべてを自分のわがままのために使った。それを阻止できなった。
首相の持つ「解散権」「人事権」「公認権」「資金配分権」などに対しては、小沢一郎も這い蹲った。離党も新党結成も声高に叫んだに過ぎない。菅直人が日本を支配したこの一年余の足跡を辿れば、首相の強大な権限で日本を再生する道が見えるのではないか。辞任したら「前首相とて邪魔にならない程度に活動する」とか。笑わしてはいけない、菅直人。
今回の東日本大震災では己の失政により、無辜の民を奈落の底に落とし込んだ。政治活動の前にやることがあるだろう。被災地を慰霊とお詫びに回り続けるべきだと思わないか。一人が巡礼姿で回れば、如何に厚顔無恥な人間であっても、心を打つものがあるのではないか。生涯の仕事として、鎮魂の旅を続けて欲しい。もはや菅直人は国政に必要としない。