平成23年10月10日(No5408) 墓穴を掘り続ける小沢氏
墓穴を掘り続ける小沢氏
10月7日に日付が変わった頃、小沢一郎氏は救急車で病院へ搬送された。尿管結石で激痛に見舞われたらしい。「陸山会事件」初公判に意見陳述をし、記者会見を開いた後だけに批判を逃れるためのパフォーマンスではないかとの憶測もあった。病んでさほど同情されないのも気の毒だが、傲慢不遜な態度と検察批判が常軌を逸しているだけに仕方がない。
小沢氏の座右の銘は「百術は一誠に如かず」というが、記者会見でも「誠」に通じるものはなく、「百術」に終始した。誰よりも法に忠実でなければならない身でありながら、己の犯した罪を正当化する強弁は見苦しく不愉快だ。あの記者会見を見て腹を立てなかった人がいればお目にかかりたい。質問に対して質問を返して時間稼ぎする小手先の術は醜い。
記者会見の後、中華料理店で会食をして階段を下りるとき、小沢チルドレンが壁際に並んで拍手をしていたが、あれが国会議員とは余りにも幼稚で情けない。「4億円は私のお金。詳しくは検察に聞くといい」と嘯く。実業家ならともかく一政治家が4億円もの大金についての軽い扱いは信じがたい。検察が一市民の質問に答えるはずもない。逃げの常套手段だ。
公開討論なら相手を論破する必要もあろうが、真実を説明するための記者会見で記者を睨みつけて恫喝し、質問に答えず逆質問で誤魔化すのは政治家としてはあるまじき行いだ。小沢氏の子分たちは「次の首相」などと持ち上げているが、とんでもない話だ。ご免蒙る。国民の理解を得るための記者会見を、小沢氏が己の傲慢さでぶち壊した。まさに自業自得。