平成28年4月22日(№6980) 下流老人予備軍
下流老人予備軍
日本人の平均寿命は83歳。60歳定年から23年もある。最近は定年が遅くなり何とか65歳まで働けるようになり、年金生活が短くなるようになった。「老後破産」「下流老人」などという新語か氾濫し始めているが、健康で長生きすればするほど老後の生活は苦しくなる。「何とかなる」は通用しない。勤務先、年収、家族構成が同じようでも条件は著しく異なる。
中堅のサラリーマンなら年収が600万円から700万円はある。それが年金生活に入ると200万円程度になるのだから大事件だ。200万円程度で暮らしていければいいが、足りないときは預金がものを言う。不足分をためておけば暮らしは変わらないが、足りないのはこれだけではない。住まいのローンが残ってはいないか。命ある限り借金は返済しなければ。
①世帯で1ヶ月に使っている金額。
②昨年1年間で貯蓄できた金額。
③60歳時の住宅ローンの残高。
ざっくりした金額でも構わない。答えられるかどうかで老後が決まる。老後はお金が掛かるようになっている。高齢者の健康保険はあるが予想外に病気する。しかも入院が多くなる。
65歳の定年時に住宅ローンが完済しているかどうかだが、最近はスタートが遅くしかも長いから定年のときに1千万円位残っている。退職金があればいいが、もしもないとすれば決済は出来ない。わが家では住宅ローンは〇であり、給与収入は無くても年金収入で夫婦が暮らせる収入は保証されている。その上、余命が多くない。今のところ老後破産はない。
「いくらもらえるか分からない退職金で、いくら残っているか分からないローンを返そうとしている」。これが現実の姿である。夫婦がそこそこ健康てあれば何とか生き延びられる。