平成23年11月17日(No5446) 働く→「傍楽」
働く→「傍楽」
おたがいに毎日懸命に働いている。とくに我が社の人たちの働きは並みではない。朝早くから夜遅くまでわき目も振らない。土曜日が休日であっても、大半の人たちは会社にくるか、現場に立寄っている。これは仕事柄、職人さんが日曜以外は休まないからだ。代休も簡単に取れないし、報酬も多くはない。それでいて表面に不平・不満が出ないのは心が救われる。
土曜日は公園清掃があるから、掃除用具を片付けて周辺清掃を終えて帰宅する。それが男子社員の最低限になる。厳しいようだが別の面から見ると、周りの人が楽できるように働いているかというと、「?」がつく場面にしばしば出会う。働くというのは「『はた』を『らく』させる」ことを言う。傍に迷惑を掛けるようでは「はたらく」の趣旨に反する。
「また周りに迷惑をかけてしまったな」という反省があればいつの日か改まるが、「一生懸命やったんだから」と自己弁護しているといつまでも同じ過ちを繰り返す。一生懸命やったことは理解しながらも、なぜ傍に迷惑を掛ける結果になったかをキチンと伝えなければ、ますます「傍迷惑」は増えてくる。ある仕事を任せる、最初のうちはそのことで時間を取られる。
しかし、任された方が「傍を楽にさせる」意識がないと、任せた方は仕事が増えるばかりでたまらない。自覚がないと周りを引きずり込むから、「傍楽」どころか「傍迷惑」になる。日本語はよく出来ている。たかが「はたらく」の四文字だが、その意味は実に深い。ほんとうに「傍楽」人には仕事が集る。いつの間にか驚くほど能力がアップしている。