平成28年3月12日(№6952) 無残な八百長の結末
無残な八百長の結末
巨人軍の若手投手が3名、昨年末にプロ野球選手にあるまじき賭博行為があったとして処分された。華やかな野球選手の周辺には様々な誘惑が渦巻いている。余程の強い意志を持たねば泥の中へ蹴散らされる。あこがれのプロ野球の選手になって高い収入を得る。華やかな暮らしに馴れると自分の立場がよく見えなくなる。一旦収まった事件がまた芽を吹いた。
当事者はまたしても巨人軍の若手投手・高木京介(26)。中継ぎ投手としては比較的安定し、今年も期待されていたが残念だ。巨人軍では原監督も暴力団に一億円の現金を奪取されながら、どのような手を打ったのか穏やかに野球人生の幕を閉じた。清原の逮捕については遅すぎたくらいで同類の選手はまだいるのではないか。これからが本番である。
高木投手は自らの非を認め、公の場で謝罪した。父母や妻の勧めに従ったというが、泣きじゃくる姿は可哀想であった。一人だけで会見し、記者からの質問に対しても正面から答えた。勇気は素直に褒めたい。だからと言って罪が軽くなる訳ではない。永久に球界追放である。他にいないとはいえないが、うまく逃れるかもしれない。厳しすぎるのはどうか。
それにしてもコミッショナーや球団トップらの他人事姿勢は何としたことか。自分のチームにも候補者はいるぞ。もしかしたら当事者が潜んでいるかもしれない。プロ野球を卑下する訳ではないが、まわりにはやくざなどのいかがわしい人間もたくさんいる。誘惑も限りないほどある。子どもたちの憧れの的として、なんとか正しい道を歩いて欲しいものだ。
チームから犯罪者を出した場合、役員の首を取り換えるだけでは済まないだろう。チームとして公式戦辞退などの厳しいペナルティが課せられる規則が必要ではないか。